2009年5月27日水曜日

WHITE ALBUM 2


発売元:キングレコード
発売日:2009/05/27


当然のように酷い画質のままのWA。

1280x720からフィールド単位で拡大したことで縞が見える状態のHV1280-iだけれど、他の同様の処理のアニメに比べても見た目の崩れ方が酷い。

この劣化は視聴環境次第(出力信号含め)で最終的にテレビ上に表示される絵の印象が変わりやすいので、例えば同類の狼と香辛料BDの方がおかしな絵に見える環境もあるかも。



インタレ保持リサイズで丁寧に調整して問題は解消すると奇妙な上下の分布は消え、縦方向の分布も多少よくなる。それでも分布は小さく、上との差もあまりないように見えなくもないけれど、絵としてはまったく異なり、ソフトなHV画質という程度には改善できる。



ここまでは1巻と同じ話で通常なら何も書かないところだけれど、4話にすごい画像が混ざっていてここが今回の本題。

ED絵と同じ質感に突然変わるWA独特の演出部分(4話11:09付近)の分布。

アニメ本編の分布としては過去に見たことがない巨大な分布。円に近い分布でこの枠に収まっていない感じ。

線の特徴から考えて1920x1080の解像度を持った映像だろう。元の絵はさらに大きく、それを縮小したと思える特徴はあるけれど十分1920x1080に近いジャギも確認できる。普段あに瓶的にジャギと表現する時は小さいサイズの時に発生したjaggyがアプコンで拡大されたギザギザに対して使っていることが多いけれど、この映像では矩形画素で構成される映像におけるギザギザのjaggy の元の意味になる。

このWA演出カットは毎話存在するのに、1巻の1~3話はもちろん、2巻の他の5,6話の同じ部分は通常のアニメ部分同様縞での劣化があるHV1280-iの状態でこの画質は4話だけ。4話のこのカットは観月マナというキャラだけど、映像を差し替えさせることができるようなスタッフの中に、このキャラにこだわってる人でもいるのかな?

このカットは7秒程度しかなく、普通のアニメとは異なる質感の1カットとはいえ、ちゃんと動きもあるアニメーション。ということで、フィルムであればテレシネ時の解像度で決まるので珍しいというより普通のことだけれど、デジタル制作で1920x1080の解像度があり、それ以降リサイズなしで見ることが出来た最初の映像になった。過去にも存在して見落としてる可能性もあるし、そもそもすべてのアニメ映像を見れるわけもないので個人的な経験という範囲での話だけれど、最初の例がWHITE ALBUMになるとは思わなかった。

まともな品質管理が行なわれているところであれば、こんな映像が1カットだけ差替えられること自体ありえないだろうし、いろいろいい加減なこのアニメのBDだからこそ起こった事故みたいなものと言った方がいい話かな。


特殊な質感の絵であるしスペック的な意味の大きい評価なので、頑張って見るほどの映像でもないので念のため。