2010年1月31日日曜日

Fate/stay night TV reproduction I


販売元:ジェネオン・ユニバーサル
発売日:2010/01/22


分布でわからない違いもあるけれど、「全編再撮影による高画質化」されて何が変わったのかBDBOXの映像と比較してみよう。

上がTV reproduction、下がBDBOXの同じフレーム。見て分かりやすい違いで、横の伸びが非常によくなり横方向に鮮明になっている。縦方向にはほとんど改善は見られず、極端な横長分布に変わった。カットによっては縦方向にも少し良くなるところはあるけれど、横方向の変化がはっきり出るところが多いようだ。

BOXの方にあった線の左右両側のリンギングが軽減され、線も細く綺麗な状態に向上しているけれど、リンギングには輪郭強調効果もあるので、ある程度離れてみるとほとんど違いがわからないカットも多い。それでもノイズによる効果より、細く鮮明な線の方が環境を選ばず良く見えることが多いので改善と言っていいだろう。

もう一点、分布に現われな違いだけど、BOXの映像では上方向に色ずれが大きく、黒かった線に色がついたり、色が漏れた感じになってしまう問題があったのに対し、今回のBDではしっかり解消され不自然な色が見えるところがなくなった。このような問題のある映像自体珍しく、駄目だったところを普通にしただけともいえるけれど、十分意味のある改善だろう。


見て分かりやすい違いはその2点で、少しジャギ感の強いところなど全体の特徴はほとんど変化がない。
地味なところでは右端の映像ない領域が数ピクセル分狭くなり、絵が広く見えるような変化はあった。


変化した要素を考えると、問題だったのは撮影処理ではなく、撮影後のデータの記録方法や加工が不適切だった点で、その処理をやり直すためには劣化のないデータが必要だけど、それを得るには再撮影するしかなかったのかな?撮影としても何か変えたところはあるかもしれないけれど、基本的に 同じデータを作り直しただけで、それ以降の処理をBOXのような劣化が出ないように適切にやり直した、と表現した方がよさそうな映像に見える。

視聴環境によっては何か変わったのか?と疑問に思うこともありそうなくらい地味な向上なので、他の優秀なHVアニメと比べても遜色ないような「高画質化」という意味でなく、BOXより向上したという意味での「高画質化」、ということは見るまでもなく予想できるところかな?