2008年12月10日水曜日

ルパン三世 カリオストロの城 まとめ


同様に上がBD、下が日テレ。

分布は似て見えるものの、テレビ放送とBDの差は小さいものではなく、特に線周辺のリンギングやノイズは大幅は軽減されていて、汚い印象が強かった地上波に比べてすっきりしている。

これも比較的分布は安定していて、ルパンVS複製人間に比べるとはっきりと大きな楕円になっている分、シャープな絵ではあるけれど、リンギングなど元のフィルムからあったものではないノイズもあり、ルパンVS複製人間とはことなる質感。さらにカリオストロの方が元のフィルムの状態が悪かったのか、制作時からノイズが多かったのかわからないけれどゴミとか傷のようなものが多く見え動画でも若干汚さは感じるところが多いかも。リンギングなどから、デジタル化後にシャープ系フィルタを用いたことでそんな状態になっただけかもしれないけれど、あまりよい結果になっていない、というのは個人的な好みの問題か。

少し気になったのは、これも視聴環境次第の話だけれど、ルパンVS複製人間と比べると、微妙に全体が暗く、色も不自然に感じるカットなどもあり、テレビで見るには若干バランスが悪く、もう少し丁寧に調整して欲しいところ。

普通に動画としてみて気になるというわけではないけれど、静止画で見ると上下に影が伸びて見えてしまう程度に1080iであることでの劣化がBDでもはっきり確認できてしまう。どういう事情で1080iにしてしまったのかわからないけれど、ルパンVS複製人間の安定したフレームを見た後では少し印象が悪い。

この劣化は1080iでは避けられない問題ではあるけれど、無茶な圧縮がなければほとんど発生しないものなので、グレインの多さなどが原因? あるいはBD化前のマスターの段階ですでに発生していたものという気もしないでもない。動画見て気になるほど目立つ問題ではないけれど、1080p化はBD用の圧縮前にやってしまってもよかったのでは?

そんな重箱の隅をつつくような問題はあるものの、元のフィルムの状態がよかったとは思えない要素もあり、オリジナルの特徴を十分残せているという点ではこれはこれでよい気もするけれど、もう少し見やすいように調整した方がよかったのでは、とも思える一枚。